千種区GO!気になるスポット情報
かつて今池は「映画の街」として知られていた!~名古屋シネマテーク~
気になるポイント:繁華街でいきなり昭和を感じさせる映画館に出会う
今池駅前ガスビルを出て南側に歩くと、あんドーナツが美味しい「中屋パン」がある。
そこを右に折れて千種駅方向に向かって歩くと、突然現れる「名古屋シネマテーク」という看板と映画のポスター写真。
「え?ここに映画館?」
そうです。こちらは34年もこの場所で数々の映画を上映してきた「名古屋シネマテーク」です。
最近の名古屋駅前の新しい劇場やショッピングモールの劇場しか知らない人だと、ちょっと驚きます。
受付がすぐ見えない。ポップコーンやビールを売ってる様子もない。
ちょっとだけ暗い(だけどワクワクする)階段が続きます。
階段で2階へ
中に入ると受付があります。
受付の向こうに控えのホールが↓
2階の映画館の入り口は、少しだけタイムスリップしたような気持になるレトロな雰囲気。
なんとなく頭の中を「ALWAYS 三丁目の夕日」のテーマ音楽が流れます♪
映画好きな方々の息吹を感じるこのたたずまい。
1971年、現名古屋シネマテーク代表の倉本徹さんが所属する名古屋大学映画研究会が場所を借りて自主映画の上映をはじめ、1982年にかつてこちら今池スタービル(雑居ビル)に名古屋シネマテークが入居し、常設映画館としての活動を開始したそうです。
名古屋シネマテークが所在する今池は「映画の街」として知られ、最盛期の1960年代から1970年代前半には8館の映画館が同時に存在したそうです。しかし、時の流れの中で閉館が続き、現在も今池で営業している映画館は、こちらの名古屋シネマテークやキノシタホール(名画座、内山町交差点北西角)など限られます。
今池~千種駅前には大きな予備校や充実した本屋が連なり、つまりは学生・予備校生が多い街のため、彼ら・彼女らが若い感性で映画に出会い映画館と共に成長したわけです。
客数は40席、いわゆるミニシアターです。上映作品は、邦・洋画を問わず、ロードショー公開から監督特集などの企画ものまでバラエティーに富んでいます。
お話を伺ったスタッフの仁藤由美さん曰く、「クセのある作品」が多いとのこと。
ポーランド映画や最近注目のドキュメント映画などなど。昔から根強いファンがいます。
まいぷれ編集部が訪れた日はレディスデーの木曜日。
40席がほとんど埋まっていました。
劇場内に入って、息をのみました。
なんと表現したらいいでしょう。
映画を上映して長い時が流れた歴史と空気を感じます。
「うん、映画の神様がいそう」と何の根拠もなく思えます。
この距離感がたまりません!
映画館の隣には映画関連の書籍や雑誌を集めた「映画図書館」が併設。
その蔵書数は、書籍3500冊、雑誌3900冊と圧巻
映像は今やネットでもDVDでも簡単に自宅で見られます。4Kのテレビを購入する人もいる。
「それでもなぜ映画館で映画を観るのか?」
仁藤さんがおっしゃっていました。
「暗闇の中で他人とみる体験。空間と時間の共有。それが嫌だと感じる人もいるだろうが、それが魅力なのか。答えはずっと見つからない気がします」と。
気になるスポットで気になるテーマをいただいて帰りました。
連載第1回は千種区今池にある「名古屋シネマテーク」をご紹介しました。
住所:名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービル2F
連絡先:052-733-3959
アクセス:地下鉄東山線今池駅(10番出口→今池ガスビル)
桜通線今池駅(9番出口→UFJ銀行すぐ南)
「名古屋シネマテーク」さんの映画情報は、
まいぷれTOP→「つながる」→「まいぷれ広場」にて随時ご紹介致します。
乞うご期待!