イタリアで行った空手大会の会場設営準備をして気付いたのだが、大会ということで、かなり緊張してソワソワしている子、「やるぞ!!」という気負いの凄い子、みんながみんな普段の状態ではない態度で会場に入ってくるのが解った。
そこで、大会前に私は「勝ち負けとか上手くできるかどうか?といった雑念を一切取り払って無心で試合に挑みなさい、、、」と伝え1分間の黙想をさせた。
その甲斐があったのか、本番はみんな非常にキレもスピードも出ていた。
しかし、無心というのは実に面白い。
というのは、無心になれば頭で考えて体を動かすのでは無く、体で覚えこんだものが素直に体現される。
すると、あれほど道場で口酸っぱく指摘し直した癖がま~出るわ、出るわ、、、不謹慎だが、本当に面白いくらい出る。やはり、頭で理解し気をつけてやれば直せる癖も無心(一生懸命)でやると頭で修正してない分、「体得」した未熟なままの型が露呈する。無心になって「癖」が出るというのは、やはりまだまだ体が正しい型を「体得」してないということ。つまりまだ体に練り込まれていないということ。
その大会は年齢別の試合なので、同じカテゴリーに初心者から上級者までが混在する。指定型は初級の方に合わせた型なので、上級者といえども準決勝までは初級者と同じ型を打たなくはいけない。
毎回大会で思うのは、やはり上級者の打つ指定型は安定している。上級者はみな4年以上稽古をしているので、指定型であれば最低でも3000回は打ち込んでいる。3000回も打てば、大体型は安定してくる。そして、10000回も打てばその人なりの型が完成する。
やはり、何回も何回も癖を意識し直しながら打ち込むことによって無心で型を打ったときの悪い癖が少なくなっていく。その大会では、キレ、スピードは無心で打てた分素晴らしかったが、まだまだ練り込みには沢山の打ち込み数が必要だなと感じた。
それから私の道場では年齢別で行う大会もあるので、同学年で初級から上級までの混在することになる。
このような大会の場合、指定型(同一型)で初級と中級、あるいは初級と上級のようにレベル差が明らかで、副審の判定が赤、白同点で引き分けた場合そもそも指定型で打ち込んでる回数が全然違うのでそれで引き分けたということは、帯が上のものはそれだけ日頃真摯に型を打ってない証拠であるから、主審の判断は引き分けた場合、帯が下のものを勝ちとした。
空手だけでなく、道場では日々の稽古の積み重ねから頭で考える「世のため人のためになる行動」では無く、無心で尽くすことができるようになって頂きたい。
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